はじめに
HDDやSSDの管理といっても、ただフォルダでファイルを整理するだけではありません。
これらの記録媒体には、自分で撮った写真や動画も多く入っているでしょうが、インストールしているソフトやパソコンを動かすためのシステムデータも入っています。
ディスクの管理とはどういうことかというと、ひとつには長年使っているHDDなどが寿命で動かなくなってしまう前に新しいディスクにそのまま移し替えるというものがあります。
写真や音楽ならマウスの右クリックからコピーや移動させることができますが、インストールしたソフトやシステムデータは、専用のソフトを使わないと新たに入れ直したり登録し直したりしなければいけません。
あとは、ひとつのHDDの中身を目的別に区切ることもできます。
このように、大事なデータ無くしてしまわないように、そして自分の使いやすいように使用環境に合わせて管理することができます。
AOMEI Technology
製品名のAOMEI(オーメイ)は会社名ですね。
その会社は2010年にシンガポールで設立されたようです。
アメリカ、ドイツ、日本、カナダ、イギリス、オーストラリア、フランス、イタリアなど、180ヵ国以上の国と地域に顧客が存在し、企業は、パナソニックやマイクロソフト、コストコ、マクドナルド、サムスン、DELLなどの大手も利用しているようです。
AOMEI Partition Assistant
以前「AOMEI Backuper」というソフトをレビューさせていただきましたが、今回も同じ会社のソフトになります。
AOMEI Backuperは名前の通りデータのバックアップを目的としたものですが、 AOMEI Partition AssistantはHDDやSSDの管理に特化したものです。
Windows10、8.1/8、7、Vista、XPに対応 |
Windows Server 2003、2008(R2)、2012(R2)、2016、2019及びSBS、2003、2008、2011に対応 |
主な機能
無料版 Standard
- パーティションを
- 作成、削除、移動、結合、リサイズ、チェック、クローン、フォーマット
- ラベルを変更
- ディスクを削除
- ディスクをクローン
- ドライブ文字を変更
- 不良セクタをチェック
- NTFS to FAT32変換器
- NTFSファイルシステムに変換
- パーティションタイプIDを変更
有料版 Professional
- 高速分割
- HDDを消去
- MBRを再構築
- パーティションを消去
- パーティションを分割
- パーティションを整列
- コマンドラインでの分割
- ファイルまたはフォルダを破壊
- 空き領域を割り当てる
- SSDまたはHDDへOSを移行
- アプリを2つのパーティション間で移行
- MBRディスクとGPTディスクの間で変換
- 論理ドライブとプライマリパーティションの間で変換
- ベーシックディスクとダイナミックディスクの間で変換ダイナミックディスクとダイナミックボリュームを管理
- シリアル番号を変更
- REに統合Windows To Go CreatorブータブルCD/USBを作成
- SSDの完全消去パーティションを拡張パーティションを復元
- 商用利用可
インストール
まずは無料ダウンロードを行います。
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通常のソフトをインストールするのと同じように進めていきます。このまま無料版を試す場合はここはスキップします。
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インストール完了後ソフトを立ち上げます。
![](https://kansin3.com/wp-content/uploads/2021/07/1729f5f4da324bf5d351dfd3d4724eeb-1024x554.png)
パソコンに接続されているディスクが一覧で表示されます。
パーティションの管理画面
パーティションとは、ディスクの領域のことです。
2つの赤枠の部分はパソコンに内蔵されているメインのディスクです。Cドライブがありますね。
![](https://kansin3.com/wp-content/uploads/2021/07/090adcd55ff87476d658c02b5b4d93e2-1024x554.png)
このようにひとつのディスクは領域が区切られていて用途ごとに振り分けられています。
例えば500GBの容量があるはずなのに、エクスプローラーでドライブを確認すると、475GBしかないというように、容量が少ないことがあるのはこのように見えないところで25GB使われているからですね。
この場合は4つにパーティションが分けられています。
管理画面上段のメニュー
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- OSを移行
- ディスククローン
- データ消去
- ディスク変換
- バックアップ
- 登録
OSを移行
OSの移行の必要性は、ひとつには古いディスクを壊れる前に交換するとか容量を増やすなどのバージョンアップが目的。あとはHDDから処理の早いSSDに交換するときにもこの機能は使えます。
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ディスククローン
これは、区切られた領域ごと他のHDDやSSDにコピーすることです。クローンなので全く同じものが作られるということですね。使われている領域だけをコピーするか、設定していない未使用の領域ごとまるまるコピーするかを選べます。
特別な理由がない限り通常は使われている部分だけで十分です。
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未使用の領域
未使用というのは、単にファイルがないということではなく使えるように設定されていない領域のことです。
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赤枠のように未割り当て(未使用)となっていると、この200.10GB分を使うことができません。
ひとつのディスクにふたつの領域がある状態、これがパーティションが分割された状態で、これをひとつにまとめることをパーティションの結合と言います。外付けなどサブで使っているHDDで領域を分ける必要がなければ結合してしまってもいいですね。
データ消去
ディスク内のデータを領域ごと削除します。
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削除の仕方を選べますが下3つはPRO版ですね。
ディスク変換
ディスクの方式を変換できます。
![](https://kansin3.com/wp-content/uploads/2021/07/fa7618b17ce388fc14f4e6463764812c.png)
方式にはGPTとMBRの2種類あります。
簡単な違いは2TB以下のディスクはMBR、2TB以上のディスクはGPT方式です。GPTの方が新しい方式で多くの面でMBRより優れています。
MBR方式で動いているディスクをGPTに変換して使うことでバージョンアップできます。
しかし、ただ写真や音楽、オフィスのファイルなどを保存するだけの目的であれば変換による恩恵は受けにくいかもしれません。
バックアップと登録
バックアップはAOMEI Backupperのことで違うソフトです。
登録は有料版のライセンスコードを入力します。
画面横のメニュー
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こちらも上段のメニューと同じような感じでより細かく分けられています。
何ができるのかよくわかりますね。
ディスクを選択している時のメニュー
![](https://kansin3.com/wp-content/uploads/2021/07/3c48dc26e585d990e938519371658c61.png)
パーティションを選択している時のメニュー
![](https://kansin3.com/wp-content/uploads/2021/07/6cbf75dd302347dd6384856971b0420b.png)
ディスクをクローンする場合、不良セクタがあると処理が進まないことがありますが、メニューに「不良セクタをチェック」という項目があるので、クローンするならまず不良セクタのチェックをします。
これはパーティションの結合や拡張など領域を操作する前にも行った方が良いようです。
不良セクタのチェックはこのように進んでいきます。正常であれば緑が増えていき、異常な個所は赤くなります。
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使ってみて
以前パソコンにもともとある機能でディスクの管理をする方法を紹介しました。
しかし、このように専用のソフトがあれば直観的に楽々ディスクの管理ができますね。
パソコンを買い替えたときに古いパソコンからディスクを外せばそれを外付け用として使えます。
そんな時は必要なデータを取り出したあと、この「AOMEI Partition Assistant」でディスクの消去を行えばGPTなどの設定をして、パーティションの分割でオリジナルのディスクを作れますし、同社の「AOMEI Backupper」でバックアップ専用のディスクとしても使えます。
消さなくてもいいパーティションがあれば、任意の領域だけを削除して拡張や結合もできるし、バックアップのための領域も設定することができます。
バックアップソフトのレビュー記事もあります。
この手の操作に詳しい人はもっとこのソフトを使いこなせると思います。
自作パソコンを使っているような人にはあってもいいソフトではないでしょうか。
もちろん僕のような出来合いのパソコンを使っているような人にも使える機能はありますね!
一度 AOMEI Partition Assistant を使ってパーティションをいじくって遊んでみましょうw