はじめに
写真や動画などのデータを記録するのにSDカードは無くてはならないものです。
そんなにしょっちゅう替えるものでもないので、最初に買おうとしたときにはそれなりに調べて理解して買いますが、次回買うときには忘れていてまた1から表示の意味を調べたりして時間をかけてしまします。
まぁいつまでも覚えておくようなものでもないので、別に構わないと思いますが、いざ買おうとしたとき、覚えないまでもパッと見てわかるものを自分でも作っておこうと思いました。
自分がSDカードを買うときは、スマホかドラレコのためですかね。
その時に使うのはmicroSDカードです。
SDカードにはいくつかの規格や性能の表示があります。
いっぱい撮りためたいならカードの容量を見る
microSDのあとにHCと書かれているのは対応する容量の大きさを表しています。
- SDカード ~2GBまで
- SDHCカード 4GB~32GBまで
- SDXCカード 32GB~2TBまで
これらのカードを使うには、機器側、例えばスマホやカメラなどで対応している必要があります。
説明書や箱の仕様表にこのようにどのカードを使えばいいのか書かれています。
この場合は、microSDHCカードで4GB~32GBまでの容量で使うことができます。という意味になり、SD、SDHCカードは使えますが、SDXCカードは使えません。
または、使えたとしても動作保証対象外となります。
つまり、記録できていなくても責任は持ちませんという意味です。
写真を撮るなら転送速度を見る
写真を撮った時、素早く記録し次々連射したいときには「書き込み速度」を見ます。
この数字は最高速度の時です。
この数字が高いほど、撮った時に素早くSDカードに記録することができ、サイズの大きい写真を撮ってもストレスなくシャッターを切っていくことができます。
あとはデータを移動するとき、例えばSDカードからPCへは読み取り速度、PCからSDカードへは書き込み速度が速いほど短い時間で転送することができます。
動画を撮るならスピードクラスを見る
CLASS~
これは動画を取るときに重要な能力になります。
CLASS10というのは、規格によってメーカーが保証する最低スピードのことです。
動画は、連続して対象の動きを記録するものなので、スピードが足らないと記録が追い付かず撮れていないということになりかねません。
例えば、100㎞先の目的地へ遅くても1時間以内に荷物を届けたいとすれば、最低時速100㎞で走りますというドライバーと最低時速50㎞で走りますというドライバーのどちらを選びますか?という話ですね。
最低時速100㎞で走ればひとまず1時間で着くことは保証されます。
最低時速50㎞で走るドライバーも部分的に時速120㎞を出してくれるかもしれませんが、1時間で着く保証はありません。
同じように HDで撮影するなら最低このスピードを、 フルHDで撮影するなら最低このスピードを出してもらわないと正しくSDカードにデータを送ることはできませんというものがあるのです。
UHSスピードクラス
CLASS10の上にある、Uの中にある1という数字ですが、ここが1の場合はフルHD以下推奨、3なら4K以下推奨です。
2は無いようです。
ビデオスピードクラス
次世代のスピードクラスで、大容量メモリと8K動画に対応する新しい企画です。
V6はHD~フルHD
V10はフルHD
V30は4K
V60、V90は8K
このような推奨になりますが、まだ一般的ではないかもしれませんね。
ちなみに、スピードクラス、UHSスピードクラスとの下位互換は無いそうです。
UHS規格
スピードクラスのUHSと訳は同じでしょうか(Ultra High Speed=ウルトラハイスピード)の略で、これも転送スピードにかかわる規格です。
先ほどが車、ドライバーの能力とすると、こちらは道路ということになるみたいです。
1車線の一般道と3車線の高速道路ではどちらが早いかということですね。
最近の写真や動画はデータ量が多いので、道が狭いと渋滞が起こります。
道路が広くたくさんの車がスムーズに走れれば、それだけ荷物を運ぶ量も早さも段違いです。
これにはⅠとⅡがあります。
UHS-Ⅰ対応、UHS-Ⅱ対応ということで、機器とSDカードの両方で対応している必要があります。
最大でⅡはⅠの3倍の速さがあるようです。
チップ=SDカードの耐久性
意識したことはありませんというか、知らなかったんですが、SDカードには、SLC、MLC、TLCという3種類のチップのどれかが採用されているそうです。
LCとはLevel Cell(レベルセル)で最初の文字は、S=Singl(シングル)、M=Multi(マルチ)、T=Three(スリー)の略です。
セルとは、情報を蓄積する構造のことです。
SLC、MLC、TLCの順に新しい技術ですが、TLCに関しては、最新でありながら情報量が増えたことによる速度の低下、エラーを訂正する手順の複雑化、耐久力も落ち寿命も早いそうです(^^;)
TLCはまだまだこれからということでしょうか。
数枚写真を撮る、短い動画を撮るなど機器の短時間の使用であればTLCでもいいそうですが、環境が苛酷になるほどMLCの方が信頼性が高いそうです。
一般ユーザーでその最たるものはドライブレコーダーです。
使用環境
持ち歩いたり、家に保管されていて、人と同じような環境でいるカメラやスマホとは違い、ドライブレコーダーは、 運転中は振動を受けながら常に撮影を続け、駐車中は場所によっては夏は猛暑の中70度以上もの高温で、冬は氷点下で、と、かなり過酷な環境で動いています。
ということはドライブレコーダーの中にあるSDカードも同じ環境に置かれているということです。
SDカードの耐久力もその環境に耐えるものでなくてはいけません。
耐久力を見る
最近は大容量のSDカードも安価で手に入るようになりましたが、大事な記録を無くしてしまわないように、耐久力にも注意しなければなりません。
最新技術とはいえ、安価なTLCは
- 書き込み耐性500回以下
- 適応温度0~55度ほど
- データの破損を防ぐシステムがない
チップの特性によって高耐久、高性能でありながら安くは難しいようです。
その点MLCは
- 書き込み耐性3000回ほど
- 適応温度-25~85度ほど
- データの破損を防ぐシステムがある
このようにTLCの扱うデータ量が増えたことによるデメリットが構造上なく、従来からの技術により完成度が高いです。
例えば、トラブルを解消し煮詰めた最終型の車と、出たばかりでどんなトラブルが起こるのか起こらないのかわからない新型の車くらいの違いでしょうか。
これらの理由でドライブレコーダーで使うならMLCを使ったSDカードの方が現状では適しているようです。
買うときに、パッケージにMLC使用とか書いてあればいいのですが、書いていなくても、耐性を示す表示がされていればそれである程度確認することができそうです。
ここに耐温度(-25°C~+85°C)と書かれているので、ここだけ見ても上記のMLCの特徴と同じだと確認できます。
まとめ
・容量は大きい方が1セル当たりの書き込む回数が減り、結果的に全体としての耐久力が上がるので、SDHC以上を、対応しているのであればSDXCを選べば4K動画なども容量を気にせず安心して撮れます。
・写真を連写したりする機会が多ければ、書き込み速度の高いものを選べばサイズの大きい写真を撮るときにも動作がスムーズです。
・PCやHDDなど外部機器にデータを移動させるなら読み取り速度が速い方が転送はスムーズです。
・動画撮影は、フルHDならclass10のUHS1以上を、4Kならclasss10のUHS3を選びます。
・ビデオスピードクラスは次世代規格であり従来のスピードクラスとの互換性はありません。
機器側の対応表をよく確認しましょう。
・UHS規格は機器が対応していればUHS-ⅠまたはUHS-Ⅱを選べます。
・チップは現状ではTLCよりMLCの方が耐久力は高いようです。
あとは自分がひいきにしているメーカー、または好きなメーカーとか、保証がしっかりしているとか、やはり安い方が良いとか、選ぶ基準は人それぞれと思いますが、一つの目安として参考になればと思います。
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